プラセンタ療法
プラセンタ注射(皮下または筋肉注射)
疲労回復、細胞再生効果、肩こり、ニキビ・美肌・アトピー改善、冷え性・血行促進、更年期障害、肝機能障害などに有効です。目安の回数としては週1~2回といわれています。回数は病状に応じて決めていきます。
保険適用となるプラセンタ注射
保険適用 | プラセンタが保険適用となる病名は限られていますので、厚生労働省が認可した病名の方以外は自費での治療となります。保険適応となる疾患は以下の3つとなります。 |
- 更年期障害(45~59歳の女性の方)
45歳以下の方でも検査によりエストロゲン・プロゲステロン等女性ホルモン低値の場合
臨床症状より明らかに卵巣欠落症状を認める場合は若年性更年期障害として保険適応となる場合があります。 - 乳汁分泌不全
赤ちゃんを出産した女性は通常は分娩の後、2~3日経過すると母乳が出るようになりますが、赤ちゃんに母乳を与える時期になっても、十分な母乳が出ない症状のことを乳汁分泌不全といいます。 - 慢性肝疾患による肝機能障害
3~4か月ごとに所定の肝機能検査やウイルス量定量、医師が必要と判断する血液検査をうけて頂ける方が適応となります。
効果については個人差があります。美容目的での使用には保険適用は無く自費となります。
保険適用 | 【3割負担の方で自己負担金】 〇500円程度 ※初回には初診料、血液検査料金などが別途必要です。 |
自費 | 〇2アンプル:1200円(税込) 〇追加アンプル:700円(税込) |
プラセンタとその効果
プラセンタとは胎盤のことです。胎盤は胎児の発育のためには必要不可欠な組織で、臓器の機能がまだ十分でない胎児のために、タンパク質合成・有害物の解毒・ホルモンの分泌などをする臓器です。プラセンタ注射はこの胎盤から成分を抽出してつくられた薬です。プラセンタに含まれる主な成分としては各種ビタミン、ミネラルをはじめとしてアミノ酸、 細胞再生因子、インターロイキンなどの免疫物質などが含まれています。そのためビタミン、 アミノ酸による慢性疲労の改善や細胞再生因子のため肌がきれいになったり、免疫物質のため風邪が引きにくくなったり、アレルギーや花粉症が抑えられたりします。
症状 | 主な疾患・病状 |
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1.自律神経系の異常 | のぼせ、冷え性、便秘、血圧異常、めまい |
2.ホルモンアンバランス | 生理不順、生理痛、乳汁分泌低下、精力減衰 |
3.免疫異常 | アトピー性皮膚炎、喘息、リウマチ |
4.活性酸素除去 | 肌荒れ、シミ、ソバカス、にきび |
5.肝補強作用 | 肝炎 |
6.その他 | 慢性疲労、肩こり、腰痛、目の疲れ、 更年期障害 |
プラセンタの安全性と副作用
医療用に使われているプラセンタ注射薬は、メルスモンとラエンネックの2つの製剤が厚生労働省で医薬品として認可されています。ラエンネックは肝機能障害に保険適用があり、メルスモンには更年期障害、乳汁分泌促進に保険適用があります。
また、病気の治療以外にも、疲労の回復や自己免疫疾患・アレルギー疾患の改善、美容効果などにも活用されています。プラセンタは原材料の段階から安全性には厳重な配慮が施され、出産前に母体がAIDSやB型肝炎、C型肝炎などの病気をもっているかどうかを検査し、当然の事ながら病気をもった母親からのプラセンタは廃棄されます。プラセンタにより何らかの疾病に感染したという報告例は50年あまりの間、 国内、海外ともにただの1例もありません。副作用としてはまれに注射部位の疼痛や硬結、過敏症(発疹・発熱・掻痒感)等がみられます。
プラセンタの注意点
プラセンタ注射薬を含めヒト組織や血液を原料とした製剤を使用した方は、日本赤十字社を通じた献血が行えなくなります。